GeoRuby で読み出した Shapefile の内容を PostGIS に書き出す方法

GeoRuby で読み出した Shapefile の内容を PostGIS に書き出す方法を入門者向きに解説します。

前提

  • PostGIS が設定された PostgreSQL データベースにアクセスできる。
  • GeoRuby と sequel が Ruby にインストールされている。
Sequel / postgres について

Sequel についての概説としては、d:id:hfu:20090629 が参考になるかもしれません。sequel を Ruby にインストールするには、 

$ gem install sequel

としてください。Sequel の裏で PostGIS にアクセスするため、Ruby から PostGIS を扱うライブラリが必要ですが、Windows の場合、次のコマンドでインストールできたと思います。

$ gem install ruby-postgres

Mac OS X の場合には、次のコマンドでインストールできたと思います。

$ sudo gem install postgres -- --with-opt-include=/opt/local/include/postgresql83 --with-opt-lib=/opt/local/lib/postgresql83
postgres の Ruby 1.9 対応

Ruby 1.9 から postgres を使えるようにするのは簡単ではありません。
Ruby1.9からDBIでPostgreSQLに接続 - プログラマー'sペイジ
Sinatra, Sequel, HAML, PostgreSQL, UTF-8 and Ruby 1.9.1 | Jonathan.inspect
あたりに記事がありますが、私は、今回については 1.9 での動作をあきらめました。

参考資料

作成したコード

ホスト名 localhost, ユーザ名 fitter, パスワード happier, データベース名 more_productiveの PostGIS データベースに、データを入れていくコードは次のようになります。

# -*- coding: cp932 -*-
#postgis_write.rb
$KCODE = 's'
require 'rubygems'
require 'sequel'
require 'geo_ruby'
require 'geo_ruby_fix19'

DB = Sequel::connect('postgres://fitter:happier@localhost/more_productive',
                     {:encoding => 'SJIS'})

include GeoRuby::Shp4r
include GeoRuby::SimpleFeatures

DB.drop_table(:hatena_rdedg) if DB.table_exists?(:hatena_rdedg)
DB.create_table(:hatena_rdedg) do
  primary_key :gid
  String :"種別"
  String :orgMDId
  integer :"整備完了日"
  String :uuid
  String :"名称"
  String :id
  integer :orgGILvl
  integer :"存在期間自"
end
DB.select(:AddGeometryColumn.sql_function(
  '', 'hatena_rdedg', 'the_geom', '4326', 'MULTILINESTRING', 2)).first

DB.transaction do
  ShpFile.open('rdedg.shp') {|shp|
    shp.each {|r|
      record = {}
      r.data.each {|k, v|
        record[k.to_sym] = v
      }
      record[:the_geom] = 
        :ST_GeomFromText.sql_function(r.geometry.as_wkt, 4326)
      DB[:hatena_rdedg].insert(record)
    }
  }
end

DB.disconnect

DB.create_table で、primary_key :gid としているのは、QGIS で読めるようにするためです。
QGIS 等を使って、データがうまく転送できているか確かめることができます。

結論

基盤地図情報の道路縁データを基盤地図情報閲覧コンバートソフトで Shapefile に変換したものを、属性を含めてすべて PostGIS に転送する方法をまとめました。