Spitzenaktual. は集中更新ではなくて最高度時局性

Spitzenaktualität

Fortführungsturnus ohne Spitzenaktual. (Jahre)
ドイツ語の造語力が炸裂している感じですが,「集中更新を除く修正周期(年)」という程度の意味だと思います。

http://d.hatena.ne.jp/hfu/20070826/1188166595

ここで,Spitzenaktual. のことを集中更新と訳していますが,ドイツの友人と雑談をしていたところ,これは最高度時局性とでも訳すべき概念であることが分かりました。spitzen はもともと「尖った」というのが原義で,これを空間的に注意を集中させたものとし修正地域を集中すると解釈していました。しかし,実際には修正対象を集中させるということで,道路などの重要なデータに修正対象を限定するという意味でした。aktual. は,Aktualisierung = 修正 (update) と解釈していましたが,実際には Aktualität = 時局性? (up-to-dateness, actuality) という意味でした。あえて英語に訳すと,top up-to-dateness という意味のようで,「道路など重要な地物は,通常の更新周期よりも短い特別な更新周期を設定している。そのことを Spitzenaktualität と呼ぶ」ということでした。
問題は,この概念をどう日本語漢語にするかということなのですが,とりあえず固く不自然めに「最高度時局性」と訳しておこうと思っています。これだけ変な訳語にしておくと,誤解の危険は避けられると思います。しかし,もう少し意味が伝わってくる訳語を考えて行きたいです。

Aktualität という言葉は別のカラムにも使われていますが

今回のことを考えると,Aktualität を「時間範囲」と訳出してしまうのは無理があるなあと思いました。やっぱり時局性なり現実反映性なり,この言葉のドイツ語の概念を理解しなければならないことが分かる訳語を当てざるをえないのかなあと思いました。

終わりに

測量用語には,ちょっと通常の日本語漢語の感覚では理解しがたい用語が出てくることがあります。これはドイツ語起源の用語が多いからかもしれないと思いました。