W3C HTML5 Logo が出た/HTML5の8つの技術クラスとは何か
W3C から HTML5 のロゴが出ましたので紹介します。
W3C HTML5 Logo
HTML5 自身のロゴがまずあり、それに8つの技術クラス(後述)を追加することができるとのことです。試しに、8つの技術クラスをすべてつけたロゴをはりつけてみます。
縦バージョンも作成できます:
HTML5 の 8つの技術クラスとは
W3C HTML5 Logo に説明されている「8つの技術クラス」について、簡単に抄訳してみました。
技術クラス | 内容 |
Semantics | 構造に意味を持たせるものであり、HTML5の前面であり中心である。RDFa/microdata/microformatによる豊富なタグにより、プログラムにとってもユーザにとってもより使いやすい、データ駆動のWebが可能になる。 |
Offline and Storeage | App Cache, Local Storage, Indexed DB 及び File API により、HTML5アプリはインターネット接続がなくてさえ高速に起動し稼働する。 |
Device access | HTML5 によりブラウザの外にあってあなたのコンピュータに接続されているデバイスにアクセスできるようになる。geo-location はその始まりに過ぎない。 |
Connectivitiy | Web Socket と Server-Sent Events により、クライアント・サーバ間の通信がかつてないほど効率的になる。よりリアルタイムのチャットや、より早いゲーム、よりよいコミュニケーションが実現できる。 |
Multimedia | HTML5 Web においては、音声とビデオは一級市民である。 |
3D, Graphics and Effects | SVG, Canvas, WebGL, CSS3 3D Features。ブラウザでネイティブにレンダされる視覚効果。 |
Performance and integration | Web Workers, XMLHttpRequest 2。 |
CSS3 | CSS3 と Web Open Font Format (WOFF)。 |
個人的分析
最初の6つと比較すると、最後の二つは改善モノというか舞台裏というか、Geo+Web の分野においては方向性を示すものではないように思います。それに比べると、前の6つは、Geo+Web の方向性を示すもののように思います。例えば、次のようなものが考えられると思います。
重要度 | 技術クラス | Geo+Webの分野において気になっているところ |
★ | Semantics | テキストコンテンツにGeo文脈の意味系タグを加えることで、テキストコンテンツとGeoデータとのリンクが強まる。 |
★★★ | Offline and Storage | Geoアプリケーションはオフライン環境で動作して当たり前となる。パーソナルな一時データもGeo+Webアプリのクライアント側記憶に記憶できるようになる。 |
★ | Device access | とりあえず GeoLocation をもっといろんな文脈で使えるようになる他、他のセンサ(姿勢とか加速度、ひょっとしたら温度とかも取れるようになったら面白いのに)も活用できるようになる(ブラウザベンダ頼りであるところが、心許ない)。 |
★★ | Multimedia | HTML5 video の JavaScript コントロール+GeoLocation API/GPS log によって、だれでも簡単に StreetView 的 HTML5 App を作成できるようになるはず。サウンドスケープとかも気軽にできるようになるはず。 |
★★★ | 3D, Graphics and Effects | 地図とはグラフィックスである。3Dもネイティブappだけのものでなくなってくるかもしれない。データ量をどのようにしてスムーズに裁けるかという工夫をできた人が強い。(SVGもCanvasもWebGLも全部ウォッチすることが大事になりそう。) |